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第十回読書会『遠野物語』(オンライン七月初旬)

わたしの本の世界が変わりました、去年の緊急事態宣言下で始まった読書会も10回目を迎えることができました。

前回の『雨月物語』は濃いかったなあ、と終わってから、余韻を楽しんでいましたが、同じ上田秋成の『春雨物語』を読もうと思いながら、もう明日から六月に入ろうとしています。

物語の続きで、北上し、七月第一週の週末に、民俗学者柳田国男の『遠野物語』を読むことになりました。

選書してくださったのは、東北出身の常連の読書家の方で、わたしは行ったことのない岩手の自然を背景にした古くからの伝承を集めた物語でしょうか。

前回の読書会の議論も充実していて、物語の構造と伝承についての話になりました。今、物語とは何か、果たして、「おはなし」は生きているのか。書かれてあることは、形や型だけが伝わるのみなのか、口承の語りのアウラとは。

まず開いたページには….。

ーー細き田中の道を行けば名を知らぬ鳥ありて雛を連れて横切りたり。雛の色は黒に白き羽まじりたり。始めは小さき雞かと思ひしが溝の草に隠れて見えざれば乃ち野鳥なることを知れり。

最近の散歩道での自分の姿と重なる一節があった。鳥を追いかけていると導かれた先は…。

わたしは、学生時代からお世話になっている町の本屋さんで、すぐ見つかって、購入できました。色んな出版社から出ていて、新潮、岩波、角川、そしてキンドルなどでも公開していてアクセスしやすいとのことです。

語り継がれていく、生きた物語とは。とても楽しみにしています。

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